Vantiqは2021年7月7日、プライベートデータセンターからエッジまで、ハイブリッド・クラウド環境上でデータやアプリケーションをシームレスに移動できるように設計されたエッジ・コンピューティング戦略の導入を目指す顧客を支援するためにIBMと協業することを発表しました。IBM Edge Application ManagerとVantiqのリアルタイム・システム用ローコードプラットフォームを組み合わせることで、企業はリアルタイムデータを活用し、よりスマートなビジネスを展開することができるようになります。
Vantiqのプラットフォームは、開発者がカメラやセンサーなどのエッジデバイスからのリアルタイムデータソースを簡単に統合し、資産、イベント、人、環境を監視するアプリケーションを簡単に作成できるように設計されています。この開発手法により、開発コストを削減し、本番での迅速な機能強化を可能にします。これらのアプリケーションは、洪水、大規模な交通事故、工場の故障、あるいは体温38.5度の従業員が会社のロビーに入ってきた場合など、複雑な問題をすべてリアルタイムで分析して対処し、人間と協力して迅速かつ効果的な対応を可能にします。
IBM Institute for Business Valueの最新レポート「Why organizations are betting on edge computing: Insights from the edge」では、調査対象となった1,500人の経営者のうち91%が、5年以内にエッジ・コンピューティング戦略を導入する予定であると回答しています。Red Hat OpenShift上で動作する自律的管理ソリューションであるIBM Edge Application Managerは、AI・分析・IoTなどのエンタープライズ・ワークロードの、安全なデプロイメントと継続的な運用、リモート管理を可能にし、リアルタイムな分析と洞察を大規模に提供します。Linux Foundationを通じてオープンソースとして提供されているインテル® Secure Device Onboard(SDO)の導入により、エッジノードのプロビジョニングをゼロタッチで行うことができ、企業がエッジハブごとに最大40,000台のエッジデバイスを同時に管理できるマルチテナント対応が可能になりました。IBM Edge Application Managerは、オープンソース・プロジェクトであるLinux Foundation Open Horizonを採用した業界初のソリューションです。
IBM Hybrid Cloud and Edge EcosystemのGMであるEvaristus Mainsah氏は、「Vantiqと協業して、顧客がIBM Edge Application Managerを使い業務全体で何千ものエンドポイントを展開、運用、管理できるようになることを楽しみにしています。我々が協力することで、データが生成される場所(エッジ)の近くで洞察に基づいて行動することで、企業のデジタルトランスフォーメーションの加速を支援することができます。」と述べています。
Vantiqの共同創業者兼CEOのMarty Sprinzen氏は、「世界は、スマートアプリケーションを使って、企業環境をリアルタイムにモニタリングし管理する方向に移行しています。当社は、エッジでのソリューション拡張が、より迅速でスマートな意思決定を行うために重要であると考えており、IBMと協力して、企業がどんどん接続されていく環境を管理できるようお手伝いができることを楽しみにしています。」と述べています。
VantiqはIBMのパートナー・エコシステムの一員であり、30社以上の機器メーカー、ネットワーク、IT、ソフトウェア・プロバイダーと協力して、大規模なエッジ・アプリケーションを自律的に管理できる、オープンスタンダード・ベースのクラウドネイティブ・ソリューションを実装しています。IBMのパートナー・エコシステムは、ベアメタルからマルチクラウドまで、そしてその間のあらゆるワークロードの管理と近代化を支援することで、ハイブリッド・クラウド環境を促進します。